肥満と痩せすぎについて②

過食、重性・甘味・冷性・油性の食品の摂取、運動不足、性交不足、過剰な昼寝、はしゃぎすぎ、心労の欠如、先天性素因

肥満の人には脂肪が過剰にある上、さらに脂肪が蓄積され、他の身体構成要素（血液、筋肉、骨など）は増加しない。その結果、寿命が短くなる。脂肪の弛緩性、柔軟性、重性という性質のため、敏捷性がなくなる。精液が少なくその通路が脂肪で覆われるため、性交が困難である。身体構成要素が不均衡のせいで、体力が低下する。悪化した脂肪と脂肪本来の性質と過度の発汗のせいで、悪臭を発散する。脂肪組織とカパが結合すると浸透性と多量さと重性が増すので、運動に耐えられなくなり、過剰に発汗する。強力な消化力と腹部のヴァータが過剰なために、過度な空腹と口渇が起こる。

脂肪によって通路がふさがれると、ヴァータは主に腹部へ多量に移動し消化の火を煽り、食物を吸収させる。したがって肥満の人は食物を消化するのが早く、食物を異常に欲しがる。食事時間が遅れると重い病気に罹る。脂肪が過度に増加すると、不意に重篤な病気を起こし、すぐに命を奪う。

脂肪と筋肉の異常な増加によって、臀部、下腹部、胸部が垂れ下がり、体格の割には体力がない人を肥満という。